[かむカム01号/1991年01月]より 歯のまめ知識かむカム歯の話

歯ブラシの選び方・使い方

私たちが日常何気なく使用している歯ブラシについて、案外その知識のなさに気がつきます。その構造や使い方がわかれば、もっと効率のよい歯の管理ができます。今回は、その歯ブラシをめぐって、みんなで考えてみることにしました。

歯みがきする理由

1日に何回歯をみがきますかと問うと、一般の人は朝と夜寝る前の2回と答え、中には朝起きた時だけ1回なんて答える人もいます。かなりの人々は、日常での生活習慣として歯みがきを行ない、実際に歯が痛んだり、歯ぐきがはれたり、血が出たりして、初めて口の中のことが気になってくるようです。

1. なぜ、歯みがきが大切なのですか

なぜ歯をみがくのでしょう。一言でいえば、歯に付いた汚れを取ることです。食ベカスは簡単に取れるのですが、むし歯菌(ストレプトコッカサス・ミュータンス)が砂糖をもとにしてつくった歯垢(デンタル・プラーク)は粘っこいため、かなり丁寧にみがかないと取れません。これは時間がたつとどんどん厚みを増し、細菌のすみかとなります。むし歯(う蝕)や歯肉炎、歯槽膿漏(歯周疾患)はこれが原因といわれています。

2. 歯ブラシのえらび方

いろいろな形や大きさ、毛質など数多く市販されていますが、一般に使う場合どんな歯ブラシがよいのでしょう。あごや歯並ぴ、歯の大きさは人によって違うので、大きいものや変わった形のものは使いづらいでしょう。毛質は、やわらかいナイロン毛や豚毛、狸毛は弾力が弱く、歯垢がよく取れません。また、硬いナイロン毛で力を入れて磨いていると、歯ぐきを傷つけたり、長い間に歯がすり減ったりします。となると、選ぶ目安は、形は小さめ(下の前歯三本半位の長さ)で、ブラシの面は平ら、ふつうのナイロン毛で、柄は真っ直ぐのものが使いやすいでしょう。いま使用中の歯ブラシを上から見て、毛束が開いたり、毛先が外に反ったりしていたら、毛の弾力が落ち、毛先の動きも悪いので新しいものと替えましょう。一般に使いやすい歯ブラシ取り替え時期は、二〜三ヶ月ぐらいでしょう。もし、一ヶ月以内で直ぐ開いてしまう人は、多量の歯磨剤や力の入れ過ぎ等が考えられますので、注意しましょう。

3. 歯垢を上手に取るみがき方

現在は、歯ブラシの毛先を歯の表面に直角に当て、毛の弾力を利用して軽い力で細かく動かして取る方法が、歯垢を最も楽に早く取るみがき方です。
頑張ってきれいにしようと強い力で大きく動かすと、毛が押しつけられて弾力を損ない、かえって取れません。歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目などは、歯垢が一番残りやすい所なので、手鏡を見て慎重に毛先を当てて、時間をかけてみがきましょう。
また、下の前歯の内側や、上の汚れ(歯垢)の残りやすい部分く歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目奥歯の外側は、歯石(歯垢が古くなって石灰化したもの)になりやすい所なので、気をつけてしっかりみがきましょう。
歯ブラシの持ち方は、鉛筆を持つようにすると力が入らないでよいでしょう。応用として、前歯の歯と歯の間を磨く時は、親指と人さし指で縦に持ったりもします。あとは歯ブラシと手鏡を持って、このみがき方を一日2〜3回、食後に実行できれば、歯ぐきは丈夫になっていくでしょう。(W)