[かむカム03号/1992年03月]より 歯のまめ知識かむカム歯の話

6才臼歯は歯の”王様”

小学校に入るころ(5〜6歳)になると20本の乳歯列の後るに、永久歯の中で一番大きく、かむ力の最も強い第一大臼歯(6歳頃にはえてくるので六歳臼歯ともいう)がはえてきまず。この6歳臼歯は、非常にむし歯になりやすく、はえてから一年のうちに約50パーセントの子供がむし歯にかかっています。
また、6歳臼歯のはえる前の4〜5歳のころは、乳白歯の歯と歯の間がむし歯になり、食べかすがたまって歯肉を赤くはらしたり、むし歯の進行がはやく大きく穴があき、痛みを訴えることになります。4〜5歳のころの乳歯の治療は、6歳臼歯をむし歯にさせないためにも大切です。

6才臼歯は”歯の王様”(だがとてもむし歯になりやすい)

1. 口の中の大黒柱

6歳臼歯(第一大臼歯)は、「かみ合わせの鍵」といわれるように、歯並びやかみ合わせの基本となる口の中のいわば大黒柱で永久歯の中でも下あごの前歯と同じように比較的早い時期にはえてきます。
永久歯の中で一番大きく、臼(うす)の形をしていて、食物をかむ力が一番強い歯です。かむ面の溝が深くて複雑です。はえてくる時、歯肉が赤くはれ、痛みや異和感を訴えることがあります。

2. むし歯になリやすい

この歯は完全にはえるまでに時間がかかるので、その間、歯の上に歯肉がかぶさり、歯ブラシがとどかないため、清掃が不充分になりやすいといえます。
  1. 歯のかむ面の溝が深くて複雑なので、食べかすがたまりやすくなります。
  2. 歯が完全にはえるまでかむ役割をしないので、食べかすがたまったままになりがちです。
  3. 5〜6歳のこのころは、遊び友達も多くなって、母親の知らない時間も増えてくるので、行動や食物の管理が十分にできにくく、甘いお菓子をとる機会も多くなりがちです。
  4. 自分の思い通りにしたい時期で、母親に歯みがきをしなさいと言われるのや、歯みがきを手伝ってもらうのをいやがります。
従って歯の清掃が不充分となるためむし歯ができやすいといえます。

3. 6歳臼歯を守るには

6歳臼歯がはえたなら、早い時期にフッ化物を塗ってもらい、歯の質をじょうぷにすること、かむ面が完全に出てきたならば、予防のためのつめもので埋めてしまい、形態的にむし歯にならないようにすることもできます。
また、はえる前4〜5歳のころは、乳臼歯の歯と歯の問にむし歯ができていることが多いので、むし歯の治療をしておくことも大切です。
大きくロをあけていつも歯みがきが上手にできる子供であれば、歯科医院の治療にも充分に対応できるはずです。
しかし、何といっても常日ごろの間食の管理と歯みがきが最も大切です。

コラム「4,000回から620回へ」

古文書などをもとにして当時の食事を復元する研究が進められていますが、その研究資料をのぞくと、興味深いことがわかります。

女王卑弥呼は約1時間をかけて食事をとっていることがうかがえます。平安時代を代表する「源氏物語」を著したかの紫式部は30分の食事時間・徳川幕府13代将軍家定は15分ですませています。では、現在の私達はどうでしょうか。なんと、たったの10分での結果が報告されています。

食べ物を噛む回数も卑弥呼の約4千回から現代の620回への激減。あなたはどんなことを考えられますか?

あなたのストレスは噛むことで解消!

「パリッ」1つのリンゴを丸噛りをしたときの爽快感は格別です。この噛み砕くという行動は、情緒的にも精神的にも安定することにつながるといわれています。
あごを動かし、ゆっくり噛むことが大脳皮質を刺激してストレス解消に役立つぱかりか、集中力や判断力、思考力などを育てることになります。
この噛むことの目に見えない働きにも注目しましょう。