僕は、むし歯菌

僕の名前は、ミュータンス菌。僕の大好な食べ物は、アメ、チョコ、それに甘いケーキ、ジュース。僕の大好きな所は、お口の中。
あったかくて、柔らかくって、ぬるぬるした所が一番大好き。何故って!!

ぬるぬるしてると僕の仲間が多くさん集まって、がやがやがやがや手と手をつないで鎖の輪をつくります。

「オーイ、こっちのぬるぬるの方が甘いご馳走が多くさんあるよー」
ミュータンス菌は、あっというまに歯のまわりをとり囲みました。
さあ大変!!ま白い歯(しろはちゃん)は、ミュータンス菌にとり囲まれて、
「苦しいよー痛いよー誰れか助けてー助けてー」
大きな声を出してさけびました。ミュータンス菌は、しろはちゃんのさけびは全く聞こえません。
「オーイ僕達の仲間ー甘いご馳走のある所はあっちにもあるから集まれー集まれー」
さて、お口の中は、ミュータンス菌でいっぱいになってしまいました。
それは甘いご馳走を食べたミュータンス菌が歯の囲りにべっとり付いたからです。

「痛いよ!痛いよ!」
しろはちゃんは、大粒の涙を出してさけぴました。
「誰れか救急車を呼んで!助けて!助けて!」
ピコ ピコ ピコ ピコ ハブラシ隊が救急車に乗って来ました。さっそく歯のまわりに付いてるミュータンス菌を、
シユッ、シユッ、シユッ、シユッ
ゴシゴシゴシゴシ

「これは大変だ」
歯のまわりに付いた、ミュータンス菌は、なかなか取れません。
ハブラシ隊は、ホースから水をかけながら

ゴシゴシゴシゴシシャカシャカシユッシュ

しろはちゃんは、ようやくミュータンス菌から逃げることができました。
よい子の皆さん、このようにミュータンス菌にやられない為には、甘いお菓子をいつでも、どこでも、だらだら食べないこと。
食べたらハミガキすること。

「わかってる、わかってる」

よい子の皆さんは、皆んな

「知ってるよー知ってるよー」

僕は、むし歯菌

文・あびる のぶこ/絵・てらだ のぼる