Ether Dayの絵画
歯を抜く時の麻酔はいつから?
17~18世紀の麻酔のない時代には、理髪外科医や助手は患者を抑えつけて歯を抜いていました。患者は、痛みに暴れ悲鳴を上げていたのです。1844年に、アメリカの歯科医師ウエルズは、笑気麻酔(亜酸化窒素)を無痛抜歯に使ったのです。笑気ガスパーティーが催されていた時、出席者の一人が酩酊して転倒しました。しかし、その人は、まったく痛みを訴えなかったことが麻酔に使うヒントになったのです。パラマウント映画“腰抜け二梃拳銃”では、ボップ・ホープが歯科医師になり笑気麻酔を使う場面があります。1846年には、アメリカの歯科医師モートンが、エーテル麻酔によりエーテルによる全身麻酔に成功します。局所麻酔が日本で使われたのは明治20(1887)年頃からです。現在、局所麻酔剤の塩酸プロカインは1905年、塩酸リドカインは1943年の発明です。