「外出自粛」による高齢者の皆さまにお願い

 
新型コロナウイルスの影響で外出を控えている高齢者の方々に、簡単お口の機能チェックや動画での健口体操「グー・パー・ぐるぐる・ごっくん・ベー」体操を紹介します。
お口の機能が衰えると、心や体の衰え(フレイル)はもちろん要介護状態にもつながります。
早速、今日からはじめましょう。

最近、「フレイル」という言葉を目にする事が多いと思います。
「フレイル」とは、どなたかにお世話になる要支援、要介護の手前の状態のことで、心や身体の機能が低下している状態のことを指します。
また、老化とともにお口の機能がそれ以上に衰えることを「オーラルフレイル」といいます。

神奈川県の未病改善の取り組み、「食」「運動」「社会参加」はフレイル改善を目的としており、「食」にあるオーラルフレイルは重要な要素です(図1)

かながわ未病改善宣言

図1

神奈川県は平成26年度に「未病を治すかながわ宣言」を公表

平成29年3月に「かながわ未病改善宣言」としてバージョンアップ!!

取組みの一環として「オーラルフレイル対策」「重点施策」に位置付け

 

緊急事態宣言により、外出が制限され、運動不足になり、食欲が落ちて、ついつい柔らかい物ばかり食べたりすることが続くと、オーラルフレイルが重症化し、お口の機能(食べたり、飲み込んだりする機能)が低下します。
オーラルフレイルを防ぐには、まずお口の些細なトラブルをチェックしましょう。

①滑舌の低下
②食べこぼし
③わずかなむせ
④かめない食品が増える
⑤口の乾燥
⑥食欲低下

このチェック項目のどれかに当てはまれば、必ずかかりつけ歯科医に相談しましょう。
お口の機能が低下すると栄養バランスの良い食事や、栄養価の高いものを摂取することが出来なくなります。そうならないために、ご自宅で出来る神奈川県が推奨するお口の体操を紹介します。

簡単で気軽にでき、お口の機能アップに大変効果的です。是非お試しください。

「社会参加」と「運動」も重要です。

・認知機能を維持するためには、人との交流が大切です。会話を増やすために電話やメールを活用し、友人同士や家族同士と定期的に連絡を取り合うようにして社会とのつながりを保つようにしましょう。

・筋肉の衰えを防ぐには、無理せず自分の体調に合わせて、散歩やジョギングなど軽い運動を継続しましょう。お友達とソーシャルディスタンスを取りながらこのような運動をすれば社会とつながりを持ちつつ運動することになります。

今は新型コロナウイルス感染という戦うという大変な状況でありますが、マスク、手洗い、うがいなどの予防をしっかり実施し、「食」「栄養」「社会参加」を積極的に継続しましょう。
我々、歯科医師も県民の皆様の健康をしっかり支えさせていただきます。

参考

・神奈川県歯科医師会 オーラルフレイルハンドブック2019年
https://www.dent-kng.or.jp/fswp/wp-content/themes/kanagawa/images/handbook2.pdf

・神奈川県「口腔機能の維持向上」
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/cz6/cnt/f4008/p756544.html

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