「シーラント」でむし歯予防!

むし歯は、歯の硬い組織である、エナメル質や象牙質などが溶かされる病気です。むし歯は、歯周病と共に極めて、多くの人がかかる病気です。40代の95%以上の人が、現在もしくは過去にむし歯にかかっています1)。成人の抜歯の原因は、第1位の歯周病に続いて第2位がむし歯です2)。
むし歯の原因は1つではなく、複数の要素が関わり合っています。むし歯の要素の一つが細菌です。ミュータンス菌を代表とする細菌が、酸を作り歯を溶かします。その細菌の栄養となるのが糖です。砂糖の摂取が多いと、むし歯のリスクが上がります。細菌が酸を作り、口の中が酸性になっている時間が長い場合も、むし歯になりやすい状態です。また、口の中の唾液量や唾液や歯の性質も、むし歯になりやすいかどうかに関わっています。唾液には、酸を中和する作用や歯の表面の再石灰化を促す作用があるためです。

歯の形の特徴により、むし歯になりやすい箇所があります。歯と歯の間、歯と歯ぐきとの境目、奥歯の溝がむし歯になりやすい箇所です。むし歯になりやすい場所は、歯ブラシや唾液が届きにくいところです。

歯と歯の間、歯ぐきとの境目、溝がむし歯になりやすい。

特に生えたての歯は、歯の高さが低く歯ブラシが届きにくいことや、溝の形が複雑であることにより溝に、むし歯を作るリスクが高まります。溝にできる、むし歯を予防する方法としてシーラントがあります。シーラントはレジンと言われるプラスチックを歯の溝に入れる処置です。歯の溝をプラスチックで塞ぐことにより、食べ物や歯垢が溝に入り込むことを防ぎます。シーラントを行なった歯は定期的にシーラントが取れていないかを確認する必要があります。

矢印の歯は、奥歯の溝がむし歯になっている。手前の歯は約20年前にシーラントがされており、むし歯になっていない。

1)厚生労働省 平成30年(2018年)う蝕罹患の現状 https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000358782.pdf
2)安藤雄一, 相田潤, 森田学, 青山旬, 増井峰夫.永久歯の抜歯原因調査報告書 東京: 8020推進財団; 2005. http://www.8020zaidan.or.jp/pdf/jigyo/bassi.pdf

神奈川県歯科医師会・横浜市歯科医師会会員 川原綾夏

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする