抜歯前後の注意点とは?食事や薬など気をつけたいこと

抜歯前後の注意点とは?食事や薬など気をつけたいこと

執筆者
神奈川県歯科医師会・鎌倉市歯科医師会 小野哲也

歯を抜くことに、不安や怖さを感じる方は少なくありません。しかし、お口の状態によっては、抜歯が必要になることもあります。トラブルを防ぐために、抜歯前後の注意点を知っておきましょう。

 

■歯を抜く必要があるのはどんなとき?

現在の歯科治療では、できる限り歯を残す方法を検討します。それでも、次のような場合には抜歯が必要になることがあります。

・治療をしても炎症が治まらない
・歯を支える骨がなくなり、歯のぐらつきが大きい
・むし歯が進行し、歯を残すことが難しい
・歯の根が折れている
・矯正治療で歯が並ぶスペースが足りない

 

■抜歯前に気をつけたい5つのこと

抜歯を安全に受けるために、服用中の薬や持病、体調などを歯科医師へ伝えましょう。

・飲んでいる薬を伝える

お薬手帳があれば、受診時に持参しましょう。血液を固まりにくくする薬は、抜歯後の出血に影響します。また、骨粗しょう症の治療薬の一部は、抜歯後の骨の治りに影響することがあります。薬を自己判断で中断せず、事前に医師や歯科医師へ相談することが大切です。

高血圧などで毎日服用している薬についても、飲み方を事前に確認しましょう。

 

・病歴やアレルギーを伝える

これまでにかかった病気や現在治療中の病気、薬や食べ物などのアレルギーがある場合は、事前に伝えましょう。麻酔や歯科治療で気分が悪くなった経験がある場合も、歯科医師に知らせてください。

 

・お口を清潔にしておく

抜歯当日は、いつもどおり丁寧に歯を磨き、お口を清潔にしてから受診しましょう。抜歯後の感染予防につながります。

 

・体調を整える

前日は十分に睡眠をとりましょう。発熱や体調不良がある場合は、事前に歯科医院へ連絡してください。

 

・治療への不安を相談する

歯科治療や麻酔が苦手な方は、事前に歯科医師へ相談しましょう。緊張が強くなると、迷走神経反射によって血圧が下がったり、過呼吸を起こしたりすることがあります。

歯科医院や病院によっては、鼻から笑気ガスを吸って緊張を和らげる「笑気吸入鎮静法」や、点滴から鎮静薬を投与する「静脈内鎮静法」に対応しています。希望する場合は、利用できるか確認してみましょう。

 

■抜歯後に気をつけたい6つのこと

抜歯後は麻酔の影響や出血、感染などについて注意する必要があります。

・激しい運動や飲酒、喫煙などを控える

抜歯当日は、激しい運動や長時間の入浴、サウナ、飲酒などを控えましょう。血流がよくなると、傷口から出血しやすくなるため、入浴は軽めの入浴やシャワー程度にとどめましょう。

喫煙は傷口の治りを遅らせる原因になるため、抜歯後はできるだけ控えましょう。

・強いうがいをしない

抜歯後の傷口にできる血の塊を「血餅(けっぺい)」といい、傷口を守り、治癒を助ける大切な役割があります。

強くうがいをしたり、何度も口をすすいだりすると、血餅が流れてしまうことがあります。抜歯当日は、水を含んで静かに出す程度にしましょう。

・麻酔が切れてから食事をする

麻酔中は唇や頬、舌の感覚が鈍く、誤って噛んだり、熱いものでやけどをしたりするおそれがあります。食事は、できるだけ麻酔が切れてからとりましょう。

・傷口以外はやさしく磨く

お口の中が不衛生になると感染の原因になるため、傷口に歯ブラシを当てないようにしながら、それ以外の歯はやさしく丁寧に磨きましょう。

・出血したらガーゼを噛む

唾液へ少量の血が混じる程度であれば、通常は大きな問題はありません。出血が気になる場合は、清潔なガーゼを傷口に合う大きさに硬く丸め、30分ほどしっかり噛んで圧迫します。ガーゼがない場合は、硬くしたティッシュなどでも代用できます。

口の中がすぐに血でいっぱいになるような出血がある場合は、歯科医院へ連絡しましょう。

・処方薬は指示どおりに服用する

痛み止めや抗菌薬などが処方された場合は、歯科医師の指示に従って服用しましょう。服用後に発疹や顔の赤みや腫れ、気分の悪さ、下痢、嘔吐などが現れた場合は、次の服用を控え、歯科医院や医療機関へ連絡します。

息苦しさや喉の腫れ、意識がもうろうとするなど、重いアレルギー反応が疑われる場合は、ためらわず119番に通報しましょう。

鎌倉市歯科医師会会員 鎌倉小野歯科クリニック 小野哲也

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小野哲也
神奈川県歯科医師会・鎌倉市歯科医師会
鎌倉市歯科医師会会員 鎌倉小野歯科クリニック

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