歯がしみる知覚過敏とは?原因と対処法を歯科医師が解説
- 執筆者
- 神奈川県歯科医師会・海老名市歯科医師会会員 和田 信吾
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2026/03/06 - 歯とお口の基礎知識
冷たいもの、熱いものなどの温度や甘いもの、酸っぱいもの、圧力などに対して過敏にしみたりすることを知覚過敏といいます。知覚過敏は通常、むし歯もないのに歯の神経が外部刺激に対して敏感になっているために起こります。
この記事の目次
知覚過敏とは?知覚過敏になる5つの原因
知覚過敏とは、歯の表面のエナメル質が傷つくなどして、冷たいものや歯ブラシの刺激が神経に伝わりやすくなった状態です。原因は一つではなく、歯茎の変化や食生活、かみ合わせなど、身近なところに潜んでいます。まずは代表的な5つの原因を見ていきましょう。
①歯肉の退縮|歯茎が下がり象牙質が露出する
歯肉が後退すると、根元の部分が露出します。この部分はエナメル質がなく、象牙質が直接外部の刺激にさらされるため、知覚過敏が生じやすくなります。
②亀裂|歯のヒビが神経に刺激を伝える
歯に亀裂があると神経に刺激が伝わりやすくなり、知覚過敏を引き起こす要因となります。
③酸性飲食物|エナメル質を溶かして悪化する
酸っぱい食べ物や飲み物、炭酸飲料などは、エナメル質を侵食する原因となり、結果として知覚過敏を引き起こすことがあります。
④強すぎる噛み合わせ|歯の摩耗が進みやすくなる
歯ぎしりや食いしばりによる摩耗した面に刺激が伝わりやすいことがあります。
⑤歯の治療後|処置後に一時的な痛みが出ることも
一部の歯科治療(例:ホワイトニング、クラウンやブリッジの装着後)でも、一時的に知覚過敏が生じることがあります。
どう診断される?歯科で行う知覚過敏の検査方法
知覚過敏の診断は、歯科医による診察を通じて行われます。以下の手順が一般的です。
①病歴の聴取|生活習慣や症状を確認する
患者の症状や食生活、歯磨きの習慣などについて聞きます。この聴取で、知覚過敏を引き起こす要因がないかを確認します。
②視診|歯や歯茎の状態を目視で確認
歯や歯肉の状態を確認し、エナメル質の有無や歯の摩耗度合いを視て確かめます。
③刺激診|冷たさや甘さへの反応を調べる
温度や甘さ、酸味に対する反応をテストし、患者の感じ方や反応を見て確かめます。
④レントゲン診査|むし歯など他の原因を除外する
必要に応じてレントゲン写真を撮り、むし歯やその他の炎症など、他の原因が認められないことを確認します。
知覚過敏を和らげるためにできること|自宅ケアから歯科治療まで
生活習慣の見直し|磨き方や食事を見直す
酸性の飲食物を控えたり、優しいブラッシング方法を取り入れたりすることで、症状を軽減することが可能です。
具体的な磨き方としては、ソフトな歯ブラシを使用し、優しく磨くことが大切です。歯茎を傷めないように注意しましょう。
フッ素塗布|歯を強くし刺激を防ぐ
フッ素を含むジェルや塗布剤を使って、歯のエナメル質を強化し、感受性を低下させることができます。
市販の歯磨き粉やマウスウォッシュにもフッ素を含むものがありますので、そういったものを選ぶと良いでしょう。
知覚過敏用歯磨き粉|痛みを和らげる成分入りのものを使う
知覚過敏用の歯磨き粉を使用することで、痛みを軽減できることがあります。
セラミックや樹脂の充填|露出部を補修して保護
むし歯や亀裂が原因で知覚過敏が起こっている場合、適切な治療を行い、セラミックや樹脂で露出部を補修することで改善が期待できます。
歯科医による特殊な処置|重度には根管治療も
重度の知覚過敏には、ダメージを受けた神経や血管を取り除き、根管を洗浄する根管治療で対応することもあります。
詳しくは、かかりつけの歯科医師にご相談ください。
定期的な歯科検診|早期発見・早期対応のために
定期的に歯科医の診察を受け、知覚過敏の原因となる症状の早期発見・早期治療を心がけましょう。
むし歯や歯周病を予防し、健康な歯を保つためにも定期的な歯科健診は重要です
さいごに|気になるなら歯科医師に相談してください
知覚過敏は多くの人に見られる一般的な状態ですが、適切なケアと対策を行うことで、症状を軽減し、快適な日常生活を送ることが可能です。自分の歯の健康を大切にし、何か気になることがあれば早めに歯科医に相談することをお勧めします。
神奈川県歯科医師会・海老名市歯科医師会会員 和田信吾
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和田 信吾神奈川県歯科医師会・海老名市歯科医師会会員
和田歯科診療室



